兵神装備は1968(昭和43)年に創業しました。
創業者小野恒男は幼少の頃から起業を志し、戦地から復員してまもなく鋳鍛造品の仲買業の会社を立ち上げました。その後、自らの家業を模索しながらも、いくつかの工場を運営し、その過程で作業現場におけるポンプのニーズを見出しました。例えば、炭鉱内の湧水排出ポンプが砂ですぐ詰まることや、船舶用ポンプが船底に溜まる油汚泥を吸い上げられないこと等です。
その後、小野は運輸省管轄の日本舶用機械輸出振興会の理事として渡欧する機会を得ました。ポンプの新たな需要に着目していた小野は、この折に欧州のポンプメーカーのカタログを取り寄せ、その中から求める条件に適うポンプを発見しました。それは、フランスのR・モアノ博士が1930年代に航空機エンジンのスーパーチャージャーを開発する途上で発明した一軸偏心式のねじポンプでした。
このポンプによって現場の課題を解決できる。そう確信した小野は、ドイツの大手メーカー、NETZSCH社とライセンス契約を結びます。そして帰国後この原理を「ヘイシン
モーノポンプ」に結実させ、これを事業の柱として、1968年1月に兵神装備を設立しました。
以来、半世紀。最初に需要を見出した造船業界を皮切りに、応用製品を次々と開発し数多くの生産現場や事業場でこのポンプをご活用いただいています。
創業時の本社(神戸市長田区)
現在の滋賀事業所